
ほのぼのとしつつも時にぎくりとさせる残酷さも隠し持つのが、ギャートルズの世界だ。はじめ人間たちは、常に飢えに直面し、生活のほとんどを食料調達に費やす。狩りに失敗すれば、空腹との戦いが待っている。それは、死が身近にあるということでもある。ケガをしたり病気になれば、あっけなく死んでしまい、魂が抜け出て、死神に連れ去られてしまうのだ。そんな厳しい世界だからこそ、はじめ人間たちが食料であるマンモスの肉にかじりつく時、家族が生き返った時の喜びは、ほのぼのとしながらも人間のたくましさ、力強さを感じさせる。
しかし、そんな過酷な世界であっても作品に悲壮感はまったくなく、人の生死があっけらかんとドライに描かれている。