南フランスの農村で母親の愛情を一身に受け育った少年レミ。だが彼は捨て子だった。出稼ぎ先で負傷し、すさんでいた養父は、ある日、旅芸人一座にレミを売ってしまう。だが座長のビタリスはレミを実の子のように扱い、文字や音楽、そして”生きる”ことの尊さを教えていく……。H・マローの同名の名作児童文学を原作に、出崎統が映像化。一年間をかけた重厚かつ精緻なストーリー展開、丁寧な人物描写、本格的な現地ロケにより描かれたフランスの風景など、日本テレビ開局25周年記念作品にふさわしい大作。
 
第27話
ビタリスの過去
パリ郊外で花農家を営むアキャン家で目を覚ましたレミ。隣の部屋には、永遠の眠りについたビタリスの姿があった。吹雪の中、レミを守るように倒れたビタリス。「ぼくのおっしょうさんが死んじゃった!」レミはビタリスにすがり泣き崩れる。やがて葬儀を終えたレミを訪ねた警察署長が明らかにするビタリスの過去とは……。
第28話
リーズの思いやり
アキャン家の一員として、花の栽培を手伝うことになったレミとカピ。優しい家族の思いやりに触れ、おだやかな日々の中、ビタリスの死の悲しみは徐々に癒されていく。だがある日、隣家のゲランからカピが畑の苗を荒らしたと責められてしまう。レミは夜間だけカピをつなぐという約束を守るが、その晩、リーズが姿を消した。
第29話
しあわせの温室
今年一番の大商いとなるアラセイトウが花をつけ、アキャンは出荷。家族全員にプレゼントを買って帰ってきた。その中にレミの革靴とカピのチョッキまであった。「自分の子には頼まれなくたって買ってくるさ」というアキャンの言葉に感激するレミ。だが、幸せがいつまでも続くかに見えたアキャン家に思わぬ不運が待ち受けていた。
第30話
兄弟の輪
借金で建てた温室は雹のために壊れてしまった。お金を貸した地主はアキャンが返金不能であると訴え、彼は投獄されてしまう。子供達は親戚の家に引き取られることになったが、血のつながりの無いレミまで引き取る余裕は無い。再び旅に出る決意をしたレミは、方々に散らばる姉弟を順番に訪ねる「兄弟の輪」になると宣言する。
第31話
ありがとうマチヤ
カピとの旅を決心したレミは、まずパリに行き刑務所に収監されたアキャンを訪ねた。市内で酔っ払いに絡まれ、カピと二人になってから初の芸を披露するレミ。難癖をつける酔っ払いに困っていると、そこに懐かしいマチヤが乱入、窮地を脱出した。レミはマチヤにも旅に出ようと誘うが、パリに愛着のあるマチヤは気乗りしない……。
第32話
すてきな思いつき
ついに旅に出たレミとマチヤ。ある日、二人は楽団が間に合わなくて困っていた結婚式に遭遇。レミのハープと、マチヤの器用なバイオリンで立派に代役を務め、大金を稼ぎだした。故郷シャバノン村のママを訪ねようと考えたレミは、このお金で何かプレゼントを買おうと思案する……。
第33話
とんでもない仲間
アレクシスと再会するため、レミ達はサーカス団の馬車にこっそり乗り込んだ。しかし見つかり逃げだしたのだが、その二人に一匹の猿がついてきた。猿に手を焼いていたサーカスの団長は、これ幸いと二人に押し付けてしまう。レミは猿に二代目のジョクリールと名づけるが、マチヤは人間に媚びない彼とウマが合いそうに無い……。
第34話
嵐!地下250メートル
怪我をしたアレクシスの代わりに働くことになったレミは、炭鉱の作業の大変さを知るも、そこで働く気のいい鉱夫たちと仲良くなる。その間、マチヤは町で興行をうって一稼ぎしようとするが、言うことを聞かないジョクリールにカンカン。そんなある日、嵐のために堤防が決壊、あふれた水はレミのいる坑道にも流れこんでしまう!
第35話
レミを救え!
川の水が流れこんだ炭鉱は死者も50名を越える大惨事に。だがレミやガスパールら5名は、爆発と水を逃れ、なんとか生き延びていた。ポールや所長の指示のもと、救出活動が続けられるが、レミ達は見つからない。ついに一週間がたち、作業が打ち切られようとするが、マチヤは弱った自分の身体も省みず、 穴を掘り続ける……。
第36話
音楽の天才マチヤ
炭鉱を出発、市の立つ町クレルモンで興行を打つ二人。だが、小さな少年からの質問攻めにマチヤは自信を失くしてしまう。ちゃんとした教育を受けたいというマチヤは、レミと隣町の音楽の先生エスピナッスを訪ねた。様々な質問を浴びるマチヤに、まず演奏を聞かせたまえとたしなめたエスピナッス。そして演奏を聴いた彼は……。
第37話
ママへの贈り物
温泉場モンドールなら儲けになると意気込む二人だが、商売敵も多くままならない。だが、風船で空を飛んでしまったジョクリールが大人気となり、バルブラン・ママへの贈物の牛を買うだけの金が貯まった。しかしユッセルの牛の市は細工されたインチキな牛ばかり。おまけに警官からも、あらぬ疑いをかけられてしまい……。
第38話
バルプラン・ママ
一歩、また一歩と足を進め、ついに故郷シャバノン村に帰ってきたレミは、バルブラン・ママ涙の再会を果たし、ユッセルで買った乳牛をプレゼントする。すっかりたくましくなったレミと彼の優しい心遣いに感動するバルブラン・ママ。だが、その夜、暖炉の前で彼女は思わぬ言葉を口にする……。
第39話
急げ!パリへ
本当の両親について知るガレー弁護士に会うためには、まずパリにいる養父ジェロームを訪ねる必要がある。懐かしのパリに一刻も早く着きたいマチヤだが、レミは「兄弟の輪」の誓いを果たすため、アキャン家のリーズのいるドルーズィーに立ち寄ることにする……。
ピエール・アキャン
パリ郊外で花を育てている一家の父親。朗らかで実直な性格の持ち主で、ビタリスを亡くしたレミを家族の一員として迎え入れた。
エチエネット
アキャン家の長女。早くに母親を亡くしたこともあり、一家の母親代わりに弟達の面倒を見るしっかり者。
アレクシス
アキャン家の長男。働き者で、一家の将来のために密かに貯金している。アキャン家を襲った不運のため、炭坑で働くことになる。
バンジャマン
いつもおもちゃの鉄砲で遊んでいる、アキャン家の次男。いたずら者だが、陽気で一家のムードメーカー的な存在。
リーズ
アキャン家の次女。幼い頃に言葉を失ってしまっているが、けなげに一家の仕事を手伝う思いやりのある少女。優しく接してくれたレミにほのかな恋心を抱いていく。(声:高坂真琴)
二代目ジョクリーヌ
サーカスで手に負えなくなり、押し付けられるようにレミ達が譲り受けた猿。人に媚びるところがなくマチヤとは反りが合わないが、偶然から風船を使った芸を披露し人気者に。
パジェス先生
バルスの炭坑で働くベテラン坑夫。事故でレミ達と共に閉じ込められてしまうが、長年の経験で皆を落ち着かせ、生きて帰るために力を尽くす。
【放送年】
昭和52年10月2日〜昭和53年10月1日
【原作】
エクトール・アンリ・マロー
【総監督】
出崎統
【脚本】
山崎晴哉、伊東恒久、杉江慧子
【作画監督】
杉野昭夫
【美術監督】
小林七郎
【演出】
竹内啓雄、高屋敷英夫、さきまくら
【文芸担当】
小野田博之
【画面設定】
大橋学
【撮影監督】
高橋宏固
【録音監督】
山田悦司
【プロデューサー】
武井英彦、山崎敬之
【キャスト】
レミ:菅谷政子
ビタリス:近藤洋介
バルブラン・ママ:鈴木弘子
ジェローム:青野武
ミリガン夫人:武藤礼子
アーサー:山本嘉子
マチヤ:小原乃梨子
リーズ・アキャン:高坂真琴
語り手:宇野重吉
ほか
【音楽】
渡辺岳夫
【主題歌】
OP「さあ歩きはじめよう」(歌:沢田亜矢子)
ED「はらぺこマーチ」(歌:沢田亜矢子)
(C)TMS
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