南フランスの農村で母親の愛情を一身に受け育った少年レミ。だが彼は捨て子だった。出稼ぎ先で負傷し、すさんでいた養父は、ある日、旅芸人一座にレミを売ってしまう。だが座長のビタリスはレミを実の子のように扱い、文字や音楽、そして”生きる”ことの尊さを教えていく……。H・マローの同名の名作児童文学を原作に、出崎統が映像化。一年間をかけた重厚かつ精緻なストーリー展開、丁寧な人物描写、本格的な現地ロケにより描かれたフランスの風景など、日本テレビ開局25周年記念作品にふさわしい大作。
 
第14話
白鳥号のレミ一座
フランス中を船で旅をしているというミリガン夫人と息子のアーサー。足の悪いアーサーを喜ばせるためにと頼まれ、芸を演じたレミ達は大金をもらってその場を去ろうとした。だがミリガン夫人は彼らが空腹であることを察し、船に泊まるように申し出る。しかしレミはゼルビーノを探さなくてはと、申し出を断るのだが……。
第15話
しあわせな船旅
白鳥号の面々とすっかり仲良くなったレミ。船は城塞都市カルカソンヌに到着、レミはアーサー達と見物に出かける。だが、車椅子のために行ける場所に限りのあるアーサーは気分を害してしまう。加えて毎日の日課に勉強があるアーサーは、船で楽しい暮らしを満喫しているレミ達を、疎ましく思い始めてしまう……。
第16話
夢に見た二人の母
ミリガン夫人を眩しく感じるようになっレミ。自分の想像の中で彼女とバルブラン・ママが重なりドキドキしてしまう。そんなある日、アーサーの容態が急変、執事のアラン達が近くの町まで薬を取りに出るがなかなか帰ってこない。ますます具合が悪化するアーサーを見ていられないレミはカピ達を連れ、嵐の中に飛び出していく……。
第17話
さようなら白鳥号
ついにビタリスの刑期が終わった。やがて訪れる別れの予感に、アーサーは泣いてばかり。ミリガン夫人はレミさえ良ければこのままアーサーの兄として暮らして欲しいと申し出る。そして涙ながらに再会するレミとビタリス。白鳥号に残るのか、再び旅芸人としての道を歩むのか……レミは決断をビタリスに委ねる。
第18話
ふりむくなレミ
白鳥号と別れ再び旅を始めたビタリス一座。動物達は喜びを隠さず、食事が貧しくなっても平気だ。だがレミだけは心のどこかに穴が開いたようで、気がつけばローヌ河に白鳥号の姿を探していた……。ついに一座はローヌ河と別れるリヨンに到着。ビタリスはレミの気持ちを察して、河に別れを告げてきなさいと、優しく言うのだった。
第19話
猛吹雪の中で…
冬になる前にパリに着こうとした、足早に移動を続ける一座。だが長い強制労働のせいで体調を崩したビタリスは興行中に咳き込んでしまい、ジョクリールとレミが慌ててその場を取り繕った。旅の途中、農家のミレーヌという少女に井戸を借りようとした一座に、彼女の父親は温かいスープを見舞ってくれる。
第20話
レミと狼
猛吹雪に見舞われ、木こり小屋で一晩を明かすこととなった一座。狼を寄せつけないために火を絶やしてはならないと、ビタリスに言いつかった不寝番を務めるレミだったが、疲れから居眠りしてしまう。その隙にずるがしこい狼は自分が殺したウサギの匂いでゼルビーノとドルチェをおびき出し……。
第21話
新しい生命の誕生
吹雪の行脚で弱ったジョクリールを救おうと村を探す一座はセシルという少女に出会い、彼女の家で温かいもてなしを受けた。そこにいたジョゼットという牛に、かつて自分が飼っていたルーセットの面影を見るレミ。だが出産を控えたジョゼットが突然発熱、痙攣を起こし始めた。レミは薬草を探しに険しい岩山へと向かう……。
第22話
名優ジョリクール
風邪が悪化したジョクリールのため、ビタリスは上等な宿を取り医者を呼ぶが快復の目処がたたない、おまけに悪天候で宿代を稼ぐ手立ても無い。ようやく雪も収まり、往来に出る一座。ビタリス達は少なくなった出し物を、場所を変え何度も演じるが実入りは少ない。その時、太鼓を叩きながらやってくるジョクリールの姿が……。
第23話
素敵なお師匠さん
ついにパリに入ったビタリスとレミ。だが、そこは暗い雲の垂れ込める重苦しい街だった。ビタリスは新一座をスタートさせるため仕事を得ようとするが、当てにしていた親方ディノは亡くなっていた。かつての教え子マルカーノがオペラ座に出ることを知ったビタリスは、彼を訪ね子供達相手にバイオリンを教えたいと申し出るが……。
第24話
パリの親友マチヤ
ビタリスが仕事を探す間に、カピと芸をして少しでも稼ごうとするレミ。そこにマチヤと名乗る少年がショバ代をよこせとつきまとってきた。最初は疎ましく思ったレミだが、腹を空かせていたマチヤにパンを分けたことから打ち解ける。マチヤはレミに一緒に金になる仕事をしないかと誘うのだが……。
第25話
ガロフォリ親方
ビタリスはレミをガロフォリに預けようと決心。だが不在のガロフォリを待つレミは子供達の不幸そうな様子に不安を覚える。そこに現れたのはあのマチヤだった。マチヤは「悪いことは言わない、すぐに帰るんだ」と警告する。折り悪くも帰ってきたガロフォリは子供達から稼ぎを出させ、足りないと分かるとムチを取り出した……。
第26話
さらばわが息子よ
ついに宿賃もなくなり、夜の街を彷徨うビタリスとレミ達。既にビタリスの視力はほとんど失われ、レミもそのことに気がついてしまった。当てにしていたジャンティの石切場の門も閉じられ、猛吹雪が彼らを襲う……ビタリスは叫ぶ。「吹雪め!! 来るなら来い!! お前達がいくら騒ごうと……わしの息子は……渡しはせんぞ!!」
ドルチェ
ビタリス一座の中で紅一点のプードル犬。その愛らしい姿で、芝居の上では白衣の天使役を演じる。ゼルビーノと行動を共にすることが多く、甘え上手で好奇心旺盛。
ジョリクール
一座の人気者だが、いたずら者で気取り屋の猿。しかし大道での芝居に情熱をそそぐ姿は、まさに「名優」。アフリカ生まれのため、寒さには弱い。
ミリガン夫人
フランス中の運河を白鳥号で遊覧しているイギリス人女性。美しく上品で心優しく、ひとりきりのレミを船に招き入れた。レミの生い立ちと親かな人柄に触れ、彼に強い愛情を抱くようになる。(声:武藤礼子)
アーサー
ミリガン夫人の息子で、車椅子での生活を余儀なくされている。境遇のせいか、わがままを言うこともあるが、レミの来訪を心から喜び、レミを兄のように慕う。(声:山本嘉子)
マチヤ
パリで日銭稼ぎをしているみなしごの少年。レミよりも世慣れているが、困った人を放っておけない優しさを持つ。天才的な音楽の才能を持ち様々な楽器を演奏する。レミと知り合い、友情が芽生える。(声:小原乃梨子)
ガロフォリ
ビタリスの知り合いで、マチヤが身を寄せる親方。世話をしている子供たちに稼ぎを出させているが、それが足りないとムチで打つなど意地が悪い。(声:滝口順平)
【放送年】
昭和52年10月2日〜昭和53年10月1日
【原作】
エクトール・アンリ・マロー
【総監督】
出崎統
【脚本】
山崎晴哉、伊東恒久、杉江慧子
【作画監督】
杉野昭夫
【美術監督】
小林七郎
【演出】
竹内啓雄、高屋敷英夫、さきまくら
【文芸担当】
小野田博之
【画面設定】
大橋学
【撮影監督】
高橋宏固
【録音監督】
山田悦司
【プロデューサー】
武井英彦、山崎敬之
【キャスト】
レミ:菅谷政子
ビタリス:近藤洋介
バルブラン・ママ:鈴木弘子
ジェローム:青野武
ミリガン夫人:武藤礼子
アーサー:山本嘉子
マチヤ:小原乃梨子
リーズ・アキャン:高坂真琴
語り手:宇野重吉
ほか
【音楽】
渡辺岳夫
【主題歌】
OP「さあ歩きはじめよう」(歌:沢田亜矢子)
ED「はらぺこマーチ」(歌:沢田亜矢子)
(C)TMS
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