(C)青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS
制作裏話「パラパラ編」
○はじまり
吉岡PDから「今度の(コナン)オープニングに『パラパラ』を入れろ!」という指示がいきなり入ったんですよ。プロデューサーの意見は絶対ですから、「頑張ります!」と元気良く答えましたが、正直なところ、私は「パラパラ」が一体何なのか知りませんでしたし、聞いたこともありませんでした。

この事実が発覚したことにより、コバちゃんは暫く皆からからかわれることになる。

とにかく大慌てで勉強しましたよ。調べたらびっくりですよ!私とは全く縁の無い分野じゃないですか!なんでコナンに取り入れなきゃならないのかサッパリ分かりませんでしたネ。

コバちゃんは所謂「流行りもの」が苦手、ガングロ姉ちゃんはもっと苦手の色白ナイスガイ!

6月上旬

とにかく、山本監督と絵コンテ・演出の佐藤さんを交え打合せを行いました。でも、この時の打合せではオープニング全般に『パラパラ』を導入するとは夢にも思っていませんでした。
※あくまでもパラパラ風な映像を部分的に使用するつもりだった…。
コナンに『パラパラ』を躍らせる以上、「その道のプロ」に相談する必要があったので、神楽坂ツインスターの宮地弘和さんに振り付け指導をお願いすることに。
その模様を収録したビデオは絵コンテ・作画作業の際に非常に役に立ちました。
※神楽坂ツインスター=パラパラ振り付けの発信基地として有名
6月中旬

佐藤さんが絵コンテを描き終え、山本監督、こだま総監督、吉岡PDにチェックをお願いしたところ…。吉岡PDより、「ダメ!やり直し!!、俺のイメージと全然違う!!!」との厳しいコメントが。早急に、吉岡PDと佐藤さんで打合せが行われました。
制作的には作画以降の打合せの段取りのやり直し、スケジュールの見直し、何よりもO.A(=オンエアー)が目前に迫っていたのでメチャクチャ慌てました。
※あの時は「本気で(O.Aに)間に合わない」と思ったとのこと
7月上旬

新しい『パラパラ』を前面に取りこんだ絵コンテがUP。今度は吉岡PDからもOKを頂き、ホッと一安心。
としたのも束の間、この段階で大問題が発覚!OKになったカットはコナンしか踊っていない。
通常オープニングといえば、作画に手間のかかるカットが多く、その場合複数の作画スタッフに振ることが出来る。しかし、今回のオープニングはコナン一人が「ズ〜ット踊りっぱなし」で、とても複数には振れない。結局、原画の堀内さんに全てを委ねることに。
7月中旬

堀内さんの原画がUPした段階で一度動き(踊っているタイミング)を『クイックアクションレコーダー』を使い確認する。残された時間も少なく、絶対に失敗できない。
協力して頂いたのは、サンライズ制作デスクの佐藤さん(=『犬夜叉』の担当)。本当にお世話になりました。
※視聴者の方が考えている以上にプロダクション間のコミュニケイションは良いのです。
8月上旬

いよいよオールラッシュの時を迎える。ドキドキのなかコナンはスクリーン上で見事にパラパラを踊ってくれた!
リテークを直し、8月18日東京現像所にて初号試写。まさににギリギリでの完成。
※これを「コバちゃんマジック」と呼ぶ。但し、年間数回しか使えない必殺魔法。
関係スタッフの努力には本当に感謝、感謝、感謝。
さらに、演出/佐藤真人さん 原画/堀内博之さん 色指定/平出真弓さん スペシャルサンクス/佐藤弘幸さん(サンライズ)の四名には特に感謝!
イベント情報

なんと、神楽坂ツインスターにて「名探偵コナン〜パラパライベント〜」が開催されました。


編集部後記

面白い映像を皆様にお届けする為、制作スタッフは日夜努力をしております。目に見えない苦労は、まさに「アヒルの水かき」。
今後、「クールにパラパラを踊るコナン」を見る時は、コバちゃんのことを思い出してやって下さい。

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