★ コナンスケボージャンプ

蘭が「バンジージャンプ」なら、コナンも前作に続いて「スケボージャンプ」を見せてくれます。しかも今回は超高層ビル60階からのまさに命がけの大ジャンプですから、見ていて手に汗握った人も多かったのではないでしょうか。こちらのカットも予告編とは別に本編は新作しています。
落ちて壊れてしまったスケボーのことを心配している人もいるようですが、阿笠博士がちゃんと直してくれることでしょう。もしかすると今回のメガネに付いた「赤外線望遠鏡機能」のような新機能が付いて登場するかもしれませんね。

★ コナンVS如月

コナンが犯人「如月峰水」と対峙して事件の真相を明らかにしていくシーンは前作「瞳の中の暗殺者」とは違い派手さはないものの非常に緊迫感があり、今回の映画の名シーンのひとつだと思います。
アフレコ時、コナン役の高山みなみさんと如月役のベテラン声優永井一郎さんの二人による迫真の演技は収録ブースの外で見ている我々にも非常に伝わってきました。それは映画を見てくれた人にも強く感じていただけたと思います。特に墨をつけたモップを振り上げ富士山の絵を真っ二つにするシーンは如月の激しい怒りが伝わり、みなさんの印象に強く残っていることでしょう。
そういえば如月が使うモップの参考にとホームセンターにいって実物を買ってきました。今では制作部の掃除用具の一員として活躍しています(笑)。

★ 計算式

車での大脱出を思いついたコナンに哀が解説する計算式は、ストーリーにリアリティーを持たせる為、こだま監督が機械の設計の仕事をしている弟さんに聞いて導き出して頂いたものですが、弟さん曰く高校の物理で習ったはずとのこと。見ていて授業で習ったのを思い出された方もいらっしゃることでしょう。さすがに私を含めスタッフで覚えていた者は誰もいませんでしたけどね(笑)。ちなみにこの計算式のカットもデジタルで処理しました。

★ カウントダウン、決死のカーダイブ

今映画最大のクライマックスシーンですが、一番最初の青山先生のアイデアではコナンと蘭の二人がオートバイで隣のビルへジャンプするというものだったそうです。それが少年探偵団が活躍する物語になった為、今のような車での脱出に変更になっていったのです。ちなみにその頃のプロットには「天空からの脱出」というタイトルがつけられていました。とにかくかなり早くから青山先生の頭の中には「高層ビルからの大脱出」というラストシーンが浮んでいたようです。
車といえば、コナンの足がアクセルに届いたのだろうか?との質問がありましたがよく見て頂けるとわかると思いますが、コナンは歩美の隣で立って運転しています。普通に座ってはおっしゃるとおり届きませんからね。その後落ちそうになった哀がプールのオブジェにぶつかるのを防ぐ為、ヘルメットを蹴る時はコンソールの上に乗りさらにハンドルに足をかけて伸び上がってから蹴っているのです。短い秒数のカットで繋がっているので判りずらいかもしれませんが、ビデオが出たらもう一度見てみて下さい。ちなみにこのヘルメットを蹴るカットもデジタル処理してます。

★ ENDING「always」

5作目の制作が決定してすぐエンディングの主題歌は倉木麻衣さんでとほぼ決まっていたので、どんな曲が上がってくるのか私自身も非常に楽しみでした。結果はみなさんお聞きのとおりです。とても素敵な曲でデモテープで聞いた瞬間から気に入ってしまいました(笑)。
バックの実写映像は毎年恒例でうちのボスこと吉岡プロデューサーが担当しています。早い段階から今回は富士山を撮ると決めていたのですが、今年もまたかなり天気に泣かされてやっと完成したのがあの映像です。特に超望遠での撮影は早朝の空気の澄んでいる時じゃないとできないので、一度チャンスを逃すと中々撮れないんだそうです。エンディングの撮影スタッフ様本当にご苦労様でした。
エンディングといえばスタッフロールの原稿は私が作っています。年々スタッフの数も増えているうえに、名前に間違いが無いよう関係各社にチェックして頂いたりと、劇場制作最後の一番時間がない時に作らねばならないので結構大変なんですよ。特に今年は本編の作業がギリギリまでかかったので、去年以上に時間がなくて大変でしたね。何とか初号試写に間に合ってホッとしたのを覚えています。

★ その他の質問

本編に関してはこれで一通り終わったので、最後に本編以外についてのご質問にお答えしましょう。
まず多かった質問、予告編の哀のセリフ「任務は完了したわ」ですがご指摘のとおり予告のみのカットとなっています。このセリフを考えたのは東宝宣伝部の上田さんですがさすが宣伝担当ですね。みなさん映画を見るまでかなりドキドキしてたんじゃないでしょうか(笑)。あれは不審な行動をとる哀のイメージシーンと解釈して下さい。
次にメインタイトルは誰が考えているかですが、これは青山先生です。シナリオのプロットが決まったところでタイトルも青山先生に決めて頂いています。決めているといえば、前回ゲストキャラクターの名前は脚本の古内さんが考えているといいましたが、今回の容疑者達のネーミングに秘密があったのをお聞きしましたのでお教えしましょう。それは犯人の「如月峰水」以外のキャラクター名には、必ずコナンメインレギュラー陣の役者さんの名前の字が使われていたのです。順番に説明していくとまず「常磐美緒」には阿笠役の緒方賢一さんの「緒」が、「風間英彦」には目暮役の茶風林さんの「風」と白鳥役の井上和彦さんの「彦」が、「原佳明」には哀役の林原めぐみさんの「原」と蘭役の山崎和佳奈さんの「佳」と小五郎役の神谷明さんの「明」が、「大木岩松」には光彦役の大谷育江さんの「大」と元太役の高木渉さんの「木」と歩美役の岩居由希子さんの「岩」と園子役の松井菜桜子さんの「松」が、そして「沢口ちなみ」には古内さんがどうしても入れたかったという、元白鳥役で亡くなられた塩沢兼人さんの「沢」と新一役の山口勝平さんの「口」とコナン役の高山みなみさんの「なみ」が使われていたのです。どうです、みなさん気が付かなかったでしょう。私も全然気付きませんでした。
最後に第6弾の映画についてですが、こればかりはまだお答えできませんのでご了承下さい。でもほんのチョットだけヒントを出すとしたら、みなさん映画が終わった後に付いていた第6弾制作決定の絵を思い出してみて下さい。そこにヒントが隠されていますよ(笑)。

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