(C)青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS
246の劇場版「名探偵コナン第五弾」制作日記
−その2−
先月に引き続き、第五弾のアシスタントプロデューサー(=以下、AP)246の追っかけ取材を行います。


編集部
246さん今月の取材に来ました。劇場コナンの制作状況はどうですか?

246
いよいよ監督から絵コンテが上がってきました。
まだ前半の最初のパートですけどね。

編集部
えっ!!早速見せて下さいよ。

246
ネタばらしになっちゃうから、まだ見せられないよ。

編集部
…うっ、残念。
でも、前回の取材の際に言っていた「作打ち」がいよいよ始まるんですよね?

246
あっ!ゴメン!第一回目はもうやっちゃった!

編集部
えー、取材させてくれるって言ったじゃないですか!

246
いやー悪い、忙しくてすっかり忘れてた(笑い)。
でも、「作打ち」はまだまだこれから何度もあるから。
次は必ず連絡するよ。

編集部
次回は忘れずに呼んで下さいよ。
さて、じゃー今回は何の話をしましょうか?

246
…うーん。やっぱり「作打ち」の話をしないとマズイよね?

編集部
その前に視聴者のみんなは「作打ち」って聞いても分からないと思うので、説明して下さいよ。

246の制作講座
「作打ち」
「作画打合せ」のことで業界ではそう略してます。(他に「背景打合せ」=「背打ち」、「色彩打合せ=色打ち」なんて略してます) 実写の映画やドラマと違って、演技する役者のいないアニメの場合、アニメーターが一枚一枚絵を描いてキャラクターの動きを作っていくので、 脚本が上がったあと、監督(演出家)がどんな映像にしていくかの設計図として「絵コンテ」を書きます。
劇場版第4弾「瞳の中の暗殺者」絵コンテ

絵コンテというのは、1カットごとの映像の内容を絵にしたもので、キャラクターの動きやセリフ、あとカメラワークや撮影処理の支持などが書かれている、まさにアニメの設計図です。
この絵コンテをもとにそのシーンを担当するアニメーターが作画していくんだけど、さらに細かくそのカットの状況やキャラクターの心情なんかを演出家が指示し、説明する為の会議が「作画打合せ=作打ち」なんです。

※ ちなみに劇場コナンでは約90分の上映時間で総カット数が約1500カットあるから 当然1500カット分「絵コンテ」がかかれていて、それを全て「作打ち」する分けです。

※ 良く「モブシーン」とかに、別作品のキャラクターが紛れていたりするが、あれはスタッフの「作打ち」時の遊び。 ちなみに246は「青山短編集2」の際、通行人に「蘭と園子」を登場させた前科がある。

編集部
ふーんなるほど。それで「作打ち」の時の246の役割は?

246
えっ俺!?基本的には何する分けじゃないけど…。

編集部
何もしないんですか?

246
「作打ち」の段取り、つまり準備するのが仕事だからね。
アニメーターの手配や会議の日時調整、どのシーンを誰に任せるかの作画振り分け決めや、必要な「設定資料」の用意とかね。

編集部
おー!やっとAPらしいというか、「偉い人」って感じがしてきましたね。

246
あっ、そう。(少し照れる)。
まぁ俺の場合「作打ち」の時、ずっとだまって聞いてるだけじゃなくて、アニメーターに代わって内容の確認をしたり、逆に監督の補足説明しちゃったりもしてるけどね。
特に「設定」関連のことが多いかな。

編集部
「設定」ですか。でも、劇場版ともなると「設定」の量もハンパじゃないですよね?

246
そうですね。前回の第四弾では「美術設定」だけで160点もありました。

編集部
そんなに!じゃあ参考資料を集めるのも大変ですね。

246
コナンは「現実世界」が舞台の作品だから、リアリティを持たせる為にも、実際に取材に行って写真を撮ってきたり、図書館や本屋で参考になりそうな本や雑誌を探したりしてます。最近ではインターネットも良く活用してますね。

編集部
246さんもよくカメラマンとして撮影にいくんでしょ?
例えばどんな写真を撮りにゆくんですか?

246
通常、取材や撮影には監督や美術監督なんかと一緒に行くんだけど、俺一人でも撮りに行くこともあります。今回の第五弾ではこんなの撮ってきました。
最近パトカーの屋根についてる回転灯のデザインが新しくV型に変わったんですよ。
あれも近々取材に行こうと思ってます。

編集部
細かいですね。まさに「制作のこだわり」ってやつですね。

246
時代とともに何でも新しく変化してゆくからね。
あと劇場コナンの場合、「時間経過」によってキャラクターの服装を変えたりするから、ファッション雑誌とかもチェックしてますね。

編集部
何気に見てると見過ごしがちですけど、細かいところにも気を使っているんですね。

246
そうですね。
実際、キャラクターの服が変わるのは制作的には非常に複雑で大変なんですよ。
だから「作打ち」と「設定資料」集めが重要になってくるんです。

編集部
なるほど。ところで作打ちに出席するメンバーって決まっているんですか?

246
監督、演出、作画監督、レイアウトチェッカーに各原画マンと制作進行ですかね。
APで出席しているのは俺ぐらいじゃないかな?

編集部
えっ!本当は246は出席しなくても良い会議なんだ。

246
でも、制作担当という仕事は監督と現場スタッフとの橋渡しをするのが一番の仕事だと思うから、監督に次いで作品の内容を把握してないといけないんだよ。
だから「作打ち」に限らず、打合せと名をつくものには全部出席することにしてるんですよ。

編集部
偉い!まさに制作の鏡!!
第五弾はきっと素晴らしい作品になりますよ。

246
まー期待して下さい。

編集部
いやー、今月のレポートで246ファンは増えたんじゃないすか?
でも、次は「ナマ作打ちの現場」を取材させてくださいよ!

※ 246ファンレターの分析を行ったところ、何故か男性からの応援メッセージが多いことが発覚!?

246
大丈夫だって、必ず連絡するから。

今月の劇場「コナン第五弾」の制作進捗状況

Copyright (C) 2000 TMS ENTERTAINMENT,LTD. All Rights Reserved.