能楽、九条流家元、九条秀明のお屋敷。広い敷地内には、能楽堂(能楽用の舞台)まで設けられている。その能楽堂で秀明が殺害され、事件の幕開けとなる。




左近の叔母の薫子に、お見合話が持ち上がった。お相手は、能楽界の新星、九条直人。九条流家元、九条秀明の有能な一番弟子である。
薫子は左近を連れ、直人に会うため九条家を訪れた。
夜更けに明紀の悲鳴が聞こえ、能楽堂では、はんにゃの面が血の涙を流していた。九条家には、はんにゃの面が血の涙を流すと、良くないことが起こるという迷信があるのだ。
翌日、能楽堂で家元と直人による、薪能が行なわれた。その舞台の最中、林の方角から飛んできたボウガンの矢にあたり、秀明が死んでしまう。ボウガンは、林の木にくくり付けられ、タイマーがセットされていた。
その夜、直人の部屋に脅迫状が届き、そこには「午前零時、新たな呪いが、能楽堂で悲劇を呼ぶ。」と書かれていた。能楽堂では、はんにゃ面が舞い、明紀の刺殺死体が・・・。そのはんにゃ面は宙を舞い、崖下に消えてしまった。
そして、近くの沢で、車の転落事故が起こったと連絡が入る。その車に乗っていたのは孝栄だった。秀明と明紀を殺害したのは、孝栄だったのか?




能楽、九条流家元。頑固で芸のことにはかなり厳しい。流派を守るためには、手段を選ばない。

6歳の時に、内弟子として九条家に入る。実力もあり、マスコミにも注目されている。薫子の見合い相手。

秀明の長男で、九条流の後継者。しかし、能楽の才能に恵まれず、英名の存在もあって、酒とギャンブルに溺れた生活を送っている。

秀明の次男だが、孝栄とは異母兄弟。能楽の才能は、父親譲りで天才的。おっとりした、控えめな青年。

秀明の姪。秀明が直人との婚約を決めたのだが、直人の意志により婚約解消した。しかし、まだ直人を忘れられず、薫子を敵視している。

九条家に40年仕える執事。九条家の内情に詳しい。人当たりの良い性格。





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