
ふだん、テレビシリーズのコナンのシナリオの場合ですと、まず、犯人の動機があり、事件が起こり、コナンが真犯人を疑うきっかけがあり、そして小五郎の間違い推理があり(笑)、そしてコナンが事件を解決する、といったように、押さえなければいけないストーリーの基本的な流れというものがあります。私の場合、まず犯人のトリックが先に頭に浮かび、それから事件を考えることが多いですね。ただ、最初に考えた話があまりにも長くなってしまって、いつもそれをどう削っていくか、というところで苦労することが多いんですけれども(笑)。パターン的には、刑事コロンボのような謎解きの部分とアクションの部分のバランスにも気を使って書いています。そうは言っても30分の限られた時間の中でこれだけ入れるのはなかなか大変です。内容的には盛りだくさんになっているとも言えますけれど。
今回の「14番目の標的」のシナリオはかなり苦労しました。昨年の「時計じかけの摩天楼」とは違ったタイプの作品にしよう、とも思っていましたし、決定稿になるまで何度も書き直しましたね。今回の場合はまず、なぜ小五郎と妃英理が別居することになったのか、というアイデアが青山先生の方から出て、それから話を広げていった感じです。登場人物が多いですから、みんなスペシャリストの集まりにしよう、といったように、書き分けには工夫をしてみました。かなり練りに練った内容になっていると思いますよ。
さて、今回の映画のサブタイトル「14番目の標的」。みなさん、これはいったいどういう意味だと思いますか? 映画の中で誰が狙われるのか、そして「14番目の標的」とは誰なのか? みなさん、考えてみてください。これが、私からみなさんへの挑戦状。胸をわくわくさせて映画を見に来てくださいね。